生漢煎 成分

防風通聖散「生漢煎」に配合されている生薬を全て解説!

肥満症やダイエットに効果があると話題になっている防風通聖散「生漢煎」ですが、複数の生薬で構成されています。
その生薬成分はそれぞれどんな特徴があり、どのような効果をもたらすのか。

 

生漢煎に配合されている全生薬成分を一つずつ解説していきます。

防風(ボウフウ)

防風通聖散の名前にも入っている防風は、セリ科のボウフウという植物の根や根茎を乾燥させた生薬です。

防風の効果は?

漢方の効果としては解表、発汗、発熱、鎮痛の効能があります。
効果を分かりやすく言うと、風邪・皮膚疾患・関節痛・神経痛・頭痛に効果があります。

 

特に解熱効果が高いため、風邪に効くと長く使われる生薬で、むくみ解消にも効果があります。

防風の副作用は?

目立った副作用は特にありませんが、気になる方は薬剤師や医師に相談するのがいいでしょう。

 

黄ごん(オウゴン)

黄ごんはシソ科コガネバナの根から皮をむいて、乾燥させた生薬です。

黄ごんの効果は?

効果としては、抗菌作用・解熱・利尿・抗アレルギー・解毒作用・肝機能の活性化が期待できます。
胃腸炎や呼吸器の感染などに用いられることもあり、お通じをよくする効果も得られます。

 

黄ごんは体内の熱を散らす効果があるとされ、また細菌の毒素によって荒れた腸粘膜を修復してくれると、成分の効果について語られています。

黄ごんの副作用は?

黄ごんには目立った副作用はありませんが、服用が気になる場合は薬剤師に相談するといいでしょう。

 

大黄(ダイオウ)

大黄はタデ科ダイオウ属の植物の根や根茎を乾燥させた生薬です。大黄は生薬の中でも劇的な効果が現れることから「将軍」とも呼ばれています。

大黄の効果は?

月経不順や腹痛・便秘などの腸に関わる不調に効果があり、また高血圧や黄疸にも効くとして重宝されている生薬です。

 

大黄は腸内細菌に代謝されて効果を発揮するので、薬効に個人差が出ることもあります。
特に腸内細菌の状態に影響を受けるので、お腹の調子が悪い時はあまり効かないケースも…。

大黄の副作用は?

目立つ副作用はありませんが、流産を起こす危険性があるため妊婦さんの服用は避けてください。

 

芒硝(ボウショウ)

芒硝は植物由来の生薬ではなく、天然の鉱物である芒硝を精製した生薬です。
成分としては天然の含水硫酸ナトリウムであり、効果は硫酸ナトリウムに由来するものです。

芒硝の効果は?

下剤としての効果が知られており、浸透圧を用いて腸管内に水分を集め排便を促進する塩類下剤と呼ばれるものです。

芒硝の副作用は?

副作用としては浮腫・下痢・腹痛などがあり、また胃腸が虚弱な方にはおすすめできません。
こちらも妊婦には危険性が高いと言われているため、服用は避けましょう。

 

麻黄(マオウ)

麻黄はマオウ科のマオウなどの地上茎を乾燥させた生薬で、エフェドリンという成分が多く含まれているのが特徴です。

麻黄の効果は?

効果は発汗・鎮咳・鎮痛・抗炎症作用があり、これも風邪の際によく使用されます。
特に鼻粘膜や喉の炎症を抑える効果があるとして、市販薬にもよく使用されている生薬です。

麻黄の副作用は?

麻黄の副作用としては、血圧上昇・動悸・興奮・不眠・排尿障害があるとされています。
またエフェドリン自体が依存性の起きやすい成分でもあるので十分注意してください。

 

石膏(セッコウ)

石膏も芒硝と同じで、鉱物由来の生薬です。
石膏自体はモルタルなどにも使われるので、名前は聞いたことがある人も多いでしょう。

 

石膏は天然の含水硫酸カルシウムが主な成分で、生薬の世界では「百虎」とい別名もあります。

石膏の効果は?

主な効果としては、清熱・止渇・沈静作用があります。
抗炎症作用や熱を下げる効果が期待でき、また熱に伴う精神的な不調も鎮めてくれるので、感冒時の精神不調を和らげる効果も期待できます。

石膏の副作用は?

石膏自体に大きな副作用はありません。
カルシウム自体、摂りすぎても体外に排出されるのですが、大量に摂取するとマグネシウム不足になりやすいので、その点には気を付けないといけませんね。

 

白朮(ビャクジュツ)

白朮はオケラやオオバナオケラという植物の根茎を乾燥させた生薬です。

白朮の効果は?

主な効果としては、利尿・健胃・沈静作用があります。
特に白朮は、薬理学においても抗ストレス作用が期待されており、そのため胃潰瘍に効果があります。
また防風通聖散の服用時に起きやすい「下痢」を抑えるためにも、白朮が役立っています。

白朮の副作用は?

白朮は体の調子を整えるのが主な作用なので、他の生薬に比べると副作用はあまりありません。

 

荊芥(ケイガイ)

荊芥はシソ科のケイガイの花穂を乾燥させた生薬です。
原料が花なので香りが良いものが良品とされています。

荊芥の効果は?

効果としては、解熱・利咽・消腫・消炎・鎮痛・止血作用があり、風邪や発熱にも効くとされています。
また、腫れ物や皮膚疾患にも効果があり、鼻炎やアトピーに処方されることも多いですね。

荊芥の副作用は?

荊芥には特に目立った副作用はありません。
とはいえ、気になる場合は専門の薬剤師などに尋ねるのが一番でしょう。

 

連翹(レンギョウ)

連翹はモクセイ科のレンギョウまたはジナレンギョウの果実を乾燥した生薬です。

連翹の効果は?

連翹の漢方としての効果は、清熱・解毒・消腫。
化膿性の皮膚疾患や、熱性の疾患に効果があります。
また膿を出してくれるため、ニキビや湿疹・アトピーなどにも一定の効果が期待できます。

 

ダイエットとしては、脂肪細胞を分解する効果が注目されています。

連翹の副作用は?

連翹には特に目立った副作用は見られません。
他の生薬との飲み合わせに関しても、あまり気にする必要はありません。

 

桔梗(キキョウ)

桔梗はキキョウ科キキョウの根を乾燥させた生薬です。
桔梗自体は、秋の七草としても有名な植物ですね。
また、韓国では桔梗の根を食べる習慣もあるくらい、健康効果が高いとされています。

桔梗の効果は?

去痰・鎮咳・排膿作用があり、タンや咳に効果があります。
喉の腫れや化膿にも効き、呼吸器疾患を治す際は、漢方薬ではよく用いられる生薬の一つです。

桔梗の副作用は?

下痢や腹痛が副作用として起こることがあります。
腸粘膜を刺激する作用があるため、結果として腹痛などが発生してしまいます。

 

山梔子(サンシシ)

山梔子はアカネ科のクチナシの果実を乾燥させた生薬です。
クチナシ自体は黄色の染料として使われており、着色料として今も食べ物に添加されています。

山梔子の効果は?

山梔子の効果は、消炎・止血・利胆・解熱・鎮静作用があります。
特に肝臓に効果があり、胆汁の排泄を促し肝臓の働きをよくしてくれます。
また、余分な熱を体外に発散させる生薬でもあります。

山梔子の副作用は?

山梔子の目立つ副作用はありませんが、長い間服用した場合に「腸間膜静脈硬化症」という症状が起きることがあります。
非常に稀な病気であり、普通に使う分にはそこまで気にする必要はありません。
ただ、山梔子を飲んだことで不調が続くようなら医師に相談をしてください。

 

芍薬(シャクヤク)

芍薬はボタン科シャクヤクの根を乾燥した生薬で、芍薬自体は「薬になる」と古くから言われている植物の一つです。

芍薬の効果は?

芍薬の効果は、鎮痛・鎮痙・収れん・緩和作用などがあります。
芍薬は特に生理不順や更年期障害など、女性の体の不調や生理痛の緩和などに効くと重宝されています。
また、血流や肩こりの改善効果もあります。

芍薬の副作用は?

芍薬の副作用は特にありません。他の生薬との飲み合わせにおける注意もないので安心して飲めます。

 

当帰(トウキ)

当帰はセリ科トウキ属植物の根を乾燥させた生薬で、元々ハーブとしても使用されている成分です。ハーブとしては葉を用いることが多いですね。

当帰の効果は?

当帰の生薬としての効果は、鎮痛・鎮静・強壮・消炎・利尿・補血があります。
血を新たに作る作用から血流改善効果に加え、経血などの女性特有のお悩みにも役立ちます。

 

また、当帰は特に鎮静効果があるため、月経前症候群による精神の不調に効果があるとされています。

当帰の副作用は?

目立った副作用こそない当帰ですが、過剰に摂取した場合、血を作りすぎて高血圧やのぼせなどが起きる場合があります。

 

川きゅう(センキュウ)

川きゅうはセリ科センキュウのひげ根を除いた根茎を、湯通しした後乾燥したものです。
ヨーロッパで料理用のハーブとして使われるラビジや、北米で使われるオシャというハーブも川きゅうの仲間です。

川きゅうの効果は?

効果は駆?血・鎮静・鎮痛・補血・強壮などです。
その中でも月経異常や生理痛に使われることが多く、頭痛や貧血・湿疹などにも効果があります。

川きゅうの副作用は?

川きゅうの副作用は特にありません。
安心して服用できる生薬といえます。

 

薄荷(ハッカ)

薄荷はハーブとしても有名な植物で、シソ科ハッカまたはその変種の葉を乾燥させた生薬です。
薄荷から作られ清涼作用をもたらす成分「メントール」は、添加物としても有名ですね。

薄荷の効果は?

効果は駆風・発散・清涼・興奮で、気管支の疾患や風邪や皮膚疾患に効果のある漢方薬によく使われています。

薄荷の副作用は?

薄荷の副作用は特にありませんが、強いて言うならハッカの独特な臭いや清涼感が合わない人は気分が悪くなるかもしれませんね。

 

滑石(カッセキ)

滑石は鉱物由来の生薬ですが、鉱物学で呼ばれる滑石とは別の物です。
含水ケイ酸アルミニウム、および二酸化ケイ素などからなる鉱物を生薬として使っています。

滑石の効果は?

滑石には、消炎・利尿・止瀉作用があります。
その中でも、腸管や膀胱、尿道の炎症を緩和する能力が高く、皮ふの潰瘍にも効果があります。

滑石の副作用は?

特に危険な副作用は確認されていません。

 

生姜(ショウキョウ)

生姜はショウガ科ショウガの根茎を用いた生薬です。
日々の食卓にも出てくるお馴染みの食べ物ですね。

生姜の効果は?

生薬としての生姜も、発汗・健胃・鎮吐などの効果があり、食欲増進作用が得られます。
また、風邪や嘔吐の際にも用いられることが多いですね。

生姜の副作用は?

生姜は副作用として、胃もたれや胃痛をもたらす事があります。
消化運動を促進する効果が逆の作用をもたらすことがあるので、注意して下さい。

 

甘草(カンゾウ)

甘草はマメ科カンゾウの根や根茎を乾燥させた生薬であり、
漢方薬にはよく用いられる生薬でもあります。
名前の通り甘みがあるため、砂糖のように甘味料に使われることもあります。

甘草の効果は?

効果として症状の緩和・緩解・鎮痛・鎮咳・去痰などがあります。
筋肉の緊張による疼痛の解消にも役立ちます。

甘草の副作用は?

甘草の副作用としては、多量摂取による血圧上昇、浮腫が知られています。
また体内のカリウムが少なくなるため、低カリウム血症になることもあります。

 

市販薬であれば、1日に5g以上服用すべきでないと指定されています。
甘草が含まれている漢方薬の飲み合わせには十分注意をしてください。